○KAREN DALTON: IN MY OWN TIME (LP 1971年 米JUST SUNSHINE PAS 6008)
ジャスト・サンシャインと言われて最初に思い出すのは、やはりこの1枚でしょうか。フォーク・シーンで活動していた女性ヴァーカリストのこのセカンド・アルバムは、全編カヴァーながら見事に各曲を自分のものにしており、その気だるいハスキーヴォイスは独特の説得力を持って聴くものの胸に迫ってきます。更にエイモス・ギャレット、ジョン・ホール(g)、ジョン・サイモン(p)、ハーヴィ・ブルックス(b)、ビル・キース(steel
g)などの名手が、絶妙なバッキングを務め、滋味溢れる名盤が誕生しました。
このバンド、ベースが菊地雅章率いるOn The Moveの杉本智和君ということで行ったのですが、ジャズ・サークル出身じゃない二人(中村雅人=sax、吉澤はじめ=pf)が目いっぱい撒き散らす個性を、ジャズ・サークル出身のリズム隊(杉本智和=b、藤井伸昭=ds)がガッチリと受け止めるといった風情で、グルーヴ感もあり楽しめました。このリズムセクションが肝ですね、このバンドは。そうそう、サックスの中村のプレイや音色を聴いて思い出したのが、アルゼンチン出身の超個性派ガトー・バルビエリ。家に帰って久々にガトーのプレイを聴いたのは、言うまでもありません。
今日の愛聴盤
○O.V. WRIGHT: MEMPHIS UNLIMITED (LP 1973年 米BACK BEAT BBLX-72)
洋楽を聴き始めた頃はニューソウル真っ盛り、ロック少年だった私も全米トップ40で流れるスティーヴィー・ワンダーやビリー・プレストンに耳を傾けていました。ソウルにより傾倒したのは高校生になってからで、まずはサザン・ソウルにハマりました。ジェイムス・カーそしてO.V.ライト。O.V.は当時、ハイでの
“INTO SOMETHING”が新譜だったのを覚えています。そんなライトの最盛期、名盤の多いバックビート時代の必殺の1枚がコレ。ウィリー・ミッチェルのプロデュースの下、メンフィスの名手によるバツグンのサウンドに乗り、O.V.の名唱が堪能できます。悶絶バラードの
“He’s My Son”に悶絶ミディアムの “Lost In The Shuffle”と悶絶曲のオン・パレードです。
○JOHNNY ADAMS: STAND BY ME (LP 1976年 米CHELSEA CHL 525)
ニューオーリンズが生んだ最高のシンガー、タン・カナリアことジョニー・アダムスも病魔には勝てず、闘病生活の後98年9月14日にこの世を去りました。98年のジャズ・フェストの最終日、ゴスペル・テントでの恒例のエアロン・ネヴィルのステージで、エアロンに呼ばれ闘病中の彼がステージに上がり熱唱を聴かせてくれたのは、個人的に忘れ難い想い出となっています。このアルバムは高校生の頃初めて入手したジョニーのアルバムで、本当に良く聴きました。所謂ニューオーリンズ・サウンドではありませんが、この頃からニューオーリンズにハマッて行くのです。
○V.A.: NEW ORLEANS JAZZ & HERITAGE FESTIVAL (LP 1979年 米FLYING FISH
099)
ジャズ・フェストのライヴを収録したアルバムといえば76年のフェスティヴァルを収録したアイランドの2枚組みが有名ですが、これは79年に行われた10回目のフェスティヴァルを収録した1枚。アイランド盤がニューオーリンズのビッグ・ネームを中心に収録したのに対し、こちらは有名無名(一般的には無名なローカルミュージシャンを多数収録)取り混ぜて、ジャズ・フェストの多彩性を浮き彫りにする編纂方法を取っています。とは言えレーベルの性格上、ブルース、ザディコ、ケイジャン、ジャズ、ブラスバンドあたりにジャンルは絞られていますが。ヘンリー・バトラーやアイアニング・ボード・サムなど、今も活動中のミュージシャンの20年以上前の録音は貴重なのでは。更にクリフトン・シェニエ、ルーズヴェルト・サイクス、ロバート・ピート・ウィリアムス、ユービー・ブレイク、チャールズ・ミンガスなども収録。
○PROFESSOR LONGHAIR: NEW ORLEANS PIANO (LP 1972年 米ATLANTIC SD 7225)
私がニューオーリンズの音楽にハマるきっかけを作ったひとり、フェス(p、vo)の代表作。49年と53年のヴィンテージ録音をコンパイルした1枚で、そんな昔にこんなハイブリッドな音楽を創り出していたことに驚かされます。53年のセッションにはアール・パーマー(ds)、リー・アレン(ts)、レッド・タイラー(bs)といったニューオーリンズ・レジェンドの名前も。”Tipitina”や”Mardi
Gras In New Orleans”などフェスが産み落としたニューオーリンズ・クラシックの数々。これがなかったら、後のニューオーリンズR&Bもファンクも生まれなかったはず。
■ FACP
- < 2003/04/04(Fri) 03:21 >
8月末、1995年の神戸大会以来久々にFACP(The Federation for Asian
Cultural Promotion)のコンファレンスが日本で開催されることになりました。神戸の時は、会議の1週間後に阪神大震災が起こり驚いたことを今でも覚えています。今回は東京での開催、私もお手伝いをすることになりました。以前香港で開催された際に日本の参加者の幹事を務めたことがありますが、今度はホスト側としての参加となります。こういう時代だからこそ、国際交流はますます重要な位置を占めることになるだろうことを思うと、是非成功させたいですね。